既設コンクリート構造物用はく落防止対策工法
◆石川県建設新技術 登録番号 第12号
コンクリートはく落防止工法
将来的にはく落する危険のあるコンクリートに対し、繊維材料などを含んだ表面被覆を行い、万一はく落が発生してもコンクリート片が落下しないようにする工法です。
■はく落の危険性
通常、コンクリートは健全であれば、非常に強固なものであるが、施工上の問題・経年劣化などの原因によって損傷する場合がります。そのような損傷した構造物が人々が通行したり居住する空間の上部に存在する場合はコンクリート片が落下するという非常に危険な状態にあります。
■コンクリート片のはく落防止工法に適用する繊維シー接着工法
●バサルト繊維シート(玄武岩溶融繊維)とアクリル樹脂(ハードロックⅡ)の組合わせにより、高耐久性を所持した強靭なはく落防止性能を発揮します。
●シート目の開口率が高く、さらに半透明樹脂の使用により、ひび割れ等の進展状況が容易に確認できます。
■バサルト繊維
●バサルト繊維は、玄武岩を溶融し精製した繊維で、この繊維をネット状に製作したものがバサルトネットです。
■バサルトネットの特徴
●バサルトネットは、紫外線に強く耐久性に優れています。
●バサルト繊維を低融点繊維で巻き付けるダブルカバリング技術を採用しています。
●カラミ織りと低融点繊維の溶着により、ネット交点の固定度を向上させています。
■アクリル樹脂の特徴
●繊維の接着に使用する材料は、2液混合型のアクリル樹脂です。
・半透明であり補修後の観察が可能。
・-10℃でも硬化するため冬期施工が可能。
・湿潤面、油面での接着も可能。
・混合比(通常混合1:1)がズレても接着不良が起きにくい。
・燃焼時に青酸ガスが発生しない。